卵子提供を受けるご夫婦は、ドナーについてどこまで知るべきなのでしょうか? ―「安心できる情報」と「尊重されるべき人権」のはざまで ―
- novaseed

- 6月30日
- 読了時間: 3分
更新日:7月31日
「ドナーの方は、どんな人ですか?」
これは、卵子提供についてご相談にいらっしゃる多くのご夫婦が、最も関心を寄せられるテーマのひとつです。
新たな命を迎える大切な選択において、ドナーの存在は単なる情報以上の意味を持ちます。
では、ご夫婦はドナーについてどこまで知るべきなのでしょうか?
あるいは、どこまで知っても良いのでしょうか?
今日は、この繊細なバランスについて、NOVASEEDの考えをご紹介いたします。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. ご夫婦に必ずお伝えする基本情報
ドナーを信頼、安心して治療に臨んでいただくために、私たちは以下のような情報を原則として提供しています。
*年齢(通常 満20〜26歳)
卵子の質と深く関係する大切な要素です。
*顔つきや外見的特徴
外見の自然な類似性を重視されるご夫婦が多くいらっしゃいます。
たとえ「なんとなく似ている」という程度であっても、お子様にとっては自分自身をより自然に受け入れる手助けとなることがあります。
また、将来お子さまが自身の外見に違和感を持った際、説明がないと成長の過程でアイデンティティの混乱を招く可能性もあるため、できる限り外見上の共通点があることは望ましいと考えています。
身長や体重といった基本的な情報も、ドナーの匿名性を損なうことなく、ご提供すべき情報だと考えています。
*健康状態や遺伝性疾患の有無
心理検査結果を含め、身体的・精神的な健康状況を確認出来なければなりません。
*学歴・知的傾向・性格・趣味など
将来のお子さまの姿を思い描くうえで、こうしたプロフィール情報も参考になります。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2. 慎重な取り扱いが必要な情報
一方で、ドナーのプライバシーと人権を守るために、以下の情報は慎重に扱っています。
*顔写真
国や制度によっては非公開とされている場合もありますが、私たちNOVASEEDでは匿名性が確保される範囲内においてドナーの顔写真をご確認いただくことが可能です。
ご夫婦の中には、提供者の写真からお子さまの将来の姿を想像し、「似ているかどうか」を確認したいと希望される方もいらっしゃいます。そうした方々にとって、写真の確認は安心につながる要素のひとつとなります。
ただし、匿名性の確保が難しいと判断される写真については、提供を制限させていただくことがあります。
*住所や連絡先
ドナーの匿名性を守るため、決して提供いたしません。
ただし、国籍や居住地域などは問題なくご案内可能です。
*家族構成・宗教・政治的信条などのセンシティブな情報
倫理的な観点から提供いたしません。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
3. 情報の改ざんや加工は行いません
NOVASEEDではたとえご夫婦のご希望に沿わない情報であっても、ドナー情報の変更や美化は一切行いません。
すべての情報は、誠実かつ透明性をもってご提供することを原則としています。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
4. NOVASEEDが大切にしていること
NOVASEEDが最も重視しているのは、ご夫婦が心から納得し、安心して選択できること、そしてドナーの方が心から大切に尊重されること。
そのために、私たちは“ちょうどよい距離感”を何より大切にしています。
これこそが、専門家たちの意見や経験をふまえて導き出した最善の在り方であると私たちが信じている原則です。
あなたが安心と希望の中で、母の心とともに歩み始められますように…
NOVASEEDはそのための準備を、心を込めて整えています。
卵子提供のご相談はこちらから👇





コメント