
受精卵、
卵子、
精子の輸送

保有している輸送用特殊容器(ドライシッパーDry Shippers)


受精卵・卵子・精子の輸送について
受精卵・卵子・精子を日本から海外(ハワイまたはロサンゼルスのクリニック)へ、あるいは海外から日本へ輸送する際には、生殖細胞の品質と安全性を確保するため、極低温状態を維持できる特殊な容器を用いて輸送する必要があります。輸送には高度な専門知識と法的な準備が求められます。
輸送に必要な条件とプロセス
1. 法的・倫理的規制の遵守
生殖細胞の取り扱いや輸送に関して厳格な規制が適用されており、日本および輸送先の国の法令・ガイドラインに準拠する必要があります。
アメリカでは州ごと、さらには空港ごとに規定が異なることもあり、輸送前に両国の規制を事前に確認し、問題が発生しないよう徹底的な確認手続きが不可欠です。
2. 必要書類の準備
医療文書: 輸送対象の生殖細胞の状態や出所を明確に証明する医療記録や検査結果。
同意書:提供者および関係者の同意書(日本および米国のガイドライン準拠)。
輸送資格:両国の関連当局から資格基準がある場合にはその基準を事前に満たしていることを確認。
3. 適切な輸送機材と温度管理
生殖細胞は非常に繊細な生物学的物質であるため、輸送中も冷凍状態を維持しなければなりません。そのため、液体窒素コンテナ(LN2タンク)と呼ばれる容器を用いて、輸送中も胚や卵子・精子を超低温状態で安全に保持 します。 必要に応じて温度監視モニタリングシステムを備えたコンテナを導入し、輸送中の生殖細胞の品質と安全性を確保します
4. 専門業者との連携
生殖細胞(胚および卵子)の輸送には高度な専門性が必要であるため、IVF Couriers、Cryoport、World Courier、FedEx Healthcareなどの経験豊富で専門性をもった業者と連携して進めます。 輸出入手続き、通関、最終配送まで、全過程を事前に確認し、安全に管理します。
5. 海外医療機関との事前連携
輸送先の医療機関(不妊治療クリニック等)と事前に連携し、到着後すぐに適切な保管・取り扱いが行われるよう準備します。 現地の胚培養士(Embryologist)や生殖専門医(Andrologist)が到着した生殖細胞の状態を確認し、必要な処理を行います。
6. 輸送期間と費用
輸送には通常1〜2日を要し、迅速かつ確実な対応が求められます。
費用は輸送距離、使用機器、必要書類、通関手続きによって異なります。
7. 品質保証と万一の備え
輸送中の生殖細胞の損傷を防ぐため、厳格な品質管理が行われます。
万が一の事態に備え、リスク対策を準備することも重要です。
8.倫理的考慮
生殖細胞輸送プロセスでは、提供者およびご夫婦の権利やプライバシーが侵害されないように、保護される必要があります。 提供目的とプロセスが倫理的な問題を生じさせないように徹底的に管理されます。
9. まとめ
日本とアメリカのクリニック間での胚、精子、卵子の輸送手続きは、両国の法的規制や医療ガイドラインを厳守したうえで、生殖細胞の安全性を保障するために、細心な計画と専門的なサポートが必要です。 このプロセスを通じて、生殖細胞を必要とする方々に、新たな希望を届けることが可能となります。

NOVASEEDの輸送支援
当社では、精子・卵子・胚の安全な輸送を実現するため、以下のようなサービスを提供しています:
■ ハンドキャリーによる輸送
航空機の客室内に持ち込める小型容器(Dry Shipper)を使用し、当社および専門輸送業者を利用して輸送を選択することができます。 生殖細胞の安全を確保するために、貨物輸送ではなく専門スタッフが手荷物として安全に運搬します。
■ 輸送用容器の貸し出し(精子のみ)
配偶者や個人がこのコンテナを使用して精子の輸送をご希望の方には、輸送専用の容器を低料金で貸し出ししています。 手続きや準備については丁寧にご案内いたします。
※受精卵・卵子の輸送に関しては、容器貸出サービスは行っておりません。
【まとめ】
生殖細胞の国際輸送は、高度な医療知識、法的知識、そして繊細な取り扱いが求められるプロセスです。 ノバシードでは、提携クリニックや専門輸送業者と連携し、安全で円滑な輸送をサポートいたします。